反抗期

30を目前に彼氏と別れた。

理由は大きく二つ。

一つは私の親の反対。
変えようとしてもどうにもならないことが理由だった。条件的に気に入らなかったのだと思う。

もう一つは私が彼との結婚に対して煮え切らない反応を見せたため、彼が他の人を探そうとしていたことを知ってしまったから。

結局親の反対を押し切る勇気や気力がなく、弱ってたところに彼氏の浮気を知って力が抜けてしまい、別れを切り出した。後悔はしていない。


思えばあまり反抗期らしい反抗期がなかった。

家族にはなんでも話せるとか仲良し!ってわけではないけれど親の言うことはだいたい受け入れてきたと思う。

社会人になってから家を出て一人暮らしを始めたが、母からは毎日数回挨拶と本日の報告LINEが来る。

親子関係はそこそこ良好だと思う。

でもこの1連の事件をきっかけに、親の今まで知らなかった1面を見て、なんだか疲れてしまった。

学歴は気にしないよと言っていた父が、まず学歴で人を判断したこと

家族は近くにいるべき!という意見の押しつけ(今も離れているのに)

身内に離婚歴のある人間がいるのはNG、片親は嫌だ

などなど出てくる出てくる。本心本音の塊。

最初からそういう考えだとオープンにしているならともかく、今までは綺麗に取り繕っていた上記のようなことを「私のため」「心配だから」と言ってきかない。理論は当然破綻している。

イヤイヤ、今までそんなこと一言も言わなかったじゃん。なんなんだ。もう知らない人と話しているような気持ちだった。

私も私で彼らにとって「いい娘」であろうとしてきた。取り繕っていた上辺だけ話して本音はあまりぶつけないままだったのかもしれない。そして30過ぎのいまでもその習慣が身についていて親に反発したりすることがとても未だに苦手だ。

親が不機嫌になっていると自分のせいではなくても何だかソワソワしてしまう。

暴力を受けたり、モラハラ的な躾を受けたことはない。一人っ子だし時間やお金をかけて大事に育てられた思う。

だけど未だに親の顔色を伺ってしまう。結局のところ私が自立が出来ていないのだと思う。

今回のことだって本気で彼氏と結婚したかったら親を切って彼氏のところに行けばよかったのだと思う。

でも現実は仕事を辞めて友達と離れて知らない土地で暮らす自信がなかった。


一応私の結婚を潰した罪悪感からか親はお見合いを進めてくる。

30過ぎの女が独身でいることは好ましくないらしい。

結婚したいとか子供が欲しい気持ちは何だかどこかへ行ってしまったんだけどな。

離れて暮らしている分、たまに会うとこんな考えの人だったんだ?って思う回数が増えてどんどん会いたくなくなる。

30過ぎての反抗期は厄介だと思う。