ゼクシィの重み

ゼクシィ首都圏 2016年 6月号

ゼクシィ首都圏 2016年 6月号

学生時代の友人と久々に会った。
仕事の話、他のクラスメイトたちの近況などなど話は弾む。

話がひと段落して、おきまりの台詞が出る。

「で、どうなの最近?」

これははほんとに不思議だと思う。
この場合仕事や趣味などの近況ではなく、大抵異性関係のことをきかれている。

そしてみんなそれを分かっている。いつからこのフレーズが浸透したんだろうか。

交際3年目の彼氏がいる友人は悩んでいた。
彼氏がプロポーズしてくれない。

「これからの事考えてる?って聞いたの。そしたらまぁ考えてるよって。でもいつ?って聞いたら、そんなグイグイ来られてもなぁ…(苦笑)って。どう思う?」

「重かったのかもねぇ」
「男は追い詰めると逃げちゃうよ」
「あんまプレッシャー与えすぎちゃダメ」
「考えてくれてるんだね!待ちなよ」
アドバイスする友人たち。

「私もうすぐ誕生日じゃん?そのとき言ってくれるかな〜って期待してるんだ。最近ネットでウェディングドレスとか見ててすごい楽しいの!」



なんていうか…ちょっと引いた。



重い、ってこういうことかって思った。
私、男じゃなくてよかった。アレだな、口に出さずに強く期待されるのってしんどい。ハズしたらがっかりされるのが怖い。


はっきり聞いたらいいし、彼が尻込みするようならもう彼女からプロポーズしたらいいのに。

男女平等やら女性躍進やらなんやら言われてるのに、男女交際については男から行くべきだとか男が奢るべきだとかエスコートすべきとか男性はアレコレ求められて気の毒だ。

口に出さずに、〜してくれなかった!
って減点して腹立てるのって面倒だと思う。
エスパーじゃないんだからそんなのわからない。


そんなこと思ったが、友人のことは好きだ。幸せになって欲しいと思っている。

今年はゼクシィ買うの!と息巻いてる彼女を見て彼女のウェディングドレス姿が無事見られるといいな、と思った。